2016 MFJ全日本ロードレース選手権 Rd.9 レースレポート

" 浦本修充が全日本J-GP2チャンピオンを獲得! "

レース名 2016 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ 最終戦
第48回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿
開催日 [予選]2016年11月5日(土曜) 天候:晴れ コース:ドライ
[決勝]2016年11月6日(日曜) 天候:晴れ コース:ドライ
開催場所 三重県 鈴鹿サーキット(1周=5.821Km)
観客動員数 2万5500人(2日間合計)
ライダー <JSB1000>加賀山 就臣
<JSB1000>清成 龍一
<J-GP2>浦本修充
マシン <JSB1000>SUZUKI GSX-R1000L6 ヨシムラチューン
<J-GP2>SUZUKI GSX-proto71
予選結果 <加賀山 就臣>
RACE 1:9番手(2分07秒444)
RACE 2:10番手(2分07秒993)

<清成 龍一>DNS
<浦本修充>7番手(2分11秒206)
決勝結果 <加賀山 就臣>
RACE 1:7位
RACE 2:7位
<清成 龍一>DNS
<浦本修充>10位
2016年シーズンも三重県・鈴鹿サーキットで最終戦を迎えた全日本ロードレース選手権。MFJグランプリは、通常のポイントに3ポイントプラスされるので、大量ポイントを獲得できることになります。

特にJSB1000クラスは、2レース制で行われるため、ランキングの行方を大きく左右することになります。今回、Team KAGAYAMAは、JSB1000クラスに加賀山に加え、鈴鹿8耐も一緒に戦った清成龍一をスポット参戦させ2台体制でエントリー。一方、J-GP2クラスの浦本は、18位以内でゴールすればタイトル獲得できる状態で最終戦を迎えていました。

今年も通常より早く木曜日の特別スポーツ走行からレースウイークは始まりました。走行時間は短く、限られた中でのセッションでしたが、清成は2分07秒台に入れ4番手と、さすがの走りを見せます。加賀山も7番手につけ、まずまずの出だしでした。

しかし、金曜日の1本目の走行開始直後に清成がシケインで転倒。左鎖骨を骨折してしまい以降の走行はキャンセルせざるを得ない状況となってしまいました。多くの注目を集めていただけに、残念なアクシデントとなってしまいました。

公式予選は、Q1でレース2とレース1の11番手以下のグリッドが、Q1のトップ10のみが進出できるQ2でレース1の10番手グリッドが決まるノックアウト方式で行われました。加賀山は、金曜日にセットを進めるものの、なかなかタイムを削れずにいましたが、Q1で何とか2分07秒台に入れ、10番手でQ2に進出。Q2では、さらにタイムを詰め9番手につけました。

浦本の出走したJ-GP2クラスは、35分間の計時予選で行われマシンセットを進めながらセッションの最後にタイムアタックをかけました。ベストラップを更新して行きますが、最後のセクターで遅いマシンに引っかかってしまいタイムをロス。それでも7番手タイムをマークしました。

レースウイークは、4日間とも快晴に恵まれました。決勝日も青空が広がり、レースファンが特に多い鈴鹿サーキットに朝早くからお客さんが訪れました。短期決戦となる8周で行われたJSB1000クラスのレース1。加賀山は、得意のスタートを決めますが、ペースが上がらず7番手争いとなります。最終ラップのシケインで前のライダーをかわし7位でフィニッシュします。

レース2は、戦略が必要となる20周で争われました。加賀山は、4列目から本気でホールショットを狙っていました。好スタートを見せると4番手で1コーナーをクリア。2コーナーからS字コーナー進入で2台をパスし2番手にジャンプアップすると中須賀選手をピタリとマーク。しかし最終コーナー立ち上がりで激しく転倒。2台を巻き込む多重クラッシュになってしまい赤旗が提示されます。

レースは仕切り直しとなり、加賀山はスペアバイクに乗り換えてグリッドに付きました。しかし、メインバイクとフィーリングが違い、思うようなペースでは走ることができませんでした。それでもベストを尽くし再び7位でゴールしました。

そしてタイトル獲得に王手をかけて臨んだ浦本は、スタートで出遅れるものの、レースを走り切ればいいと自分自身に言い聞かせチェッカーフラッグを目指しました。常にプレッシャーを感じながらも、リスクを極力避け、単独での走行となっていました。それは浦本にとっても、支えるチームにとっても長い道のりでした。最終ラップの最終コーナーを駆け下り、浦本はチームの待つホームストレートを通過し歓喜しました。それはTeam KAGAYAMAにとっても初めてとなる全日本タイトル獲得の瞬間でした。

加賀山 就臣 ライダー・総監督 コメント

まずは、Team KAGAYAMAとして初めてのタイトルを浦本が獲ってくれたことは、すごくうれしいことです。浦本はもちろん、頑張ったスタッフにも、ありがとうと言いたいです。自分のレースは、2レースとも7位となりランキングは8位という結果でした。毎戦、全力で臨みましたが、表彰台にも上がれないシーズンになってしまい悔しいです。また、レース2の転倒でTeam GREENのレオン選手と渡辺選手を巻き込んでしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。大きなケガがなかったのが不幸中の幸いでした。今シーズンもダンロップを始め、スズキやスポンサーの皆さん、本当にありがとうございました。来シーズンは、マシンも新型になり、すごく楽しみです。ぜひ期待してください。
斉藤 雅彦 JSB1000監督 コメント

清成は、初日から速く、周りからの期待も感じていたので、アクシデントは残念でした。加賀山の方は、2分07秒台で走ることができましたし、現状ではベストを尽くせたと思います。レース2でのアクシデントはヒヤッとしましたが、大きなケガがなくて本当によかったです。Tカーで出走しましたが、ウイークでほとんど走らせていなかったので、フィーリングはメインバイクに比べると、今ひとつでした。今シーズンも多くの応援をしていただき、ありがとうございました。来シーズンはマシンが新型になるので、勝負できる状態にしたいです。
浦本 修充 ライダー コメント

今シーズンは、一大決心をしてTeam KAGAYAMAに加わらせていただき、何もかも環境が変わった中でレースができ、初のシリーズチャンピオンを獲得することができました。これも加賀山監督を始め、J-GP2チーフの武田さん、シーズンを通してノントラブルでコースに送り出してくれた伊神さん、チームの皆さんを始め、応援してくださった、全ての方のおかげです。まだCEVスーパーバイクへの参戦があるので気を抜けませんが、精一杯頑張って来ます。
武田 雄一 J-GP2監督 コメント

今シーズンの浦本は開幕4連勝から始まり、その貯金をタイトル獲得につなげてくれました。最終戦は、予選を終えた時点で優勝を狙える状態にしてあげられなかったことが反省点でした。そんな状態にもかかわらず、プレッシャーのある中、しっかりチェッカーフラッグを受けてチャンピオンを獲得してくれました。応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。来シーズンは、さらなる飛躍を目指して頑張りますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。

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